当院のホームページをご覧いただきありがとうございます。
院長の松村です。
本日は歯周病についてお話させていただこうと思います。
「歯周病とはどんな病気かご存知ですか?」
このような質問を患者さんにすると、
「歯茎がやせる病気でしょ」
という回答が多いと感じます。
この回答は半分正解で半分間違いです。
正しくは、歯を支えている骨が溶けて、歯茎がやせる病気です。
この骨が溶けるというのがやっかいで、一度骨が溶けるともとに戻すのが困難で、進行すると歯がグラグラ揺れてきて、最終的には歯が抜け落ちてしまします。
では歯周病を治療するにはどうしたらいいのでしょうか
それには歯周病が起こる原因を知ってもらう必要があります。
まず、歯周病の初期段階である歯肉炎(歯茎の炎症)に関する有名な論文を要点だけ説明します。
1965年Dr.LoeのExperimental Gingivitis in Man
<まとめ>
学生に歯ブラシをせずに生活しもらう。10〜21日後に歯肉炎が発症しているのを確認。さらに歯ブラシを再開すると歯肉炎が2〜3日で改善した。このことから歯肉炎の原因はプラーク(細菌)であると結論づけた。
とてもシンプルな研究ですが、現代においては歯ブラシをするなと人に指示することは研究とはいえ倫理的に難しいですから、非常に有益な論文です。
このことから歯周病の初期段階である歯肉炎は細菌が原因で、その細菌を取り除けば健康な状態に戻ることがわかりました。
歯ブラシをすると出血する
歯茎が腫れぼったく赤い
などは歯肉炎かもしれません。まだまだ間に合います。
歯科医院で診察してもらって、正しい歯ブラシの当て方を教えてもらいましょう。
次回は歯肉炎がどのようにして歯周病へと進行していくかを説明します。
最後までお読みいただきありがとうございました!